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| ちょうど八年前の平成12年5月4日に、新発見があって間もない飛鳥池遺跡や酒船石遺跡を訪れたものの、まだ整備途中だったり場所が特定できなかったりでした。(→「奈良大和路紀行 飛鳥」参照) それら遺跡は今どうなっているか…ふと思いたち、平成20年5月4日、再び飛鳥の遺跡探訪の旅にやって来ました。 |
![]() 飛鳥駅に降り立って、まずは近年壁画保存問題で話題の高松塚古墳に向かいました。知ってのとおり、古墳は覆い屋で囲われ、さらにその周りを塀で囲ってありました。遺跡保存は難しい問題です。私ごときは未だ確たる主張を持てません。 その場は早々に去り、次は2006年3月に石舞台古墳そばで建物跡が発見されたという島之庄遺跡を訪ねようと歩を進めました。 ![]() 途中、中尾山古墳、定林寺跡を通りました。 中尾山古墳は、現地の解説板によると、墳丘全体を葺石で覆うと考えられる三段築成の八角形墳、内部の規模からみて火葬骨を納めた墳墓で、七世紀末から八世紀初めに築造されたと考えられているとのこと。文武天皇の墳墓とする説もあります。(文武天皇の陵墓は別に存在しますが、果たして真相はどちらでしょうか。)(→「奈良飛鳥路紀行〜檜前から真弓へ」参照) ![]() 定林寺跡は聖徳太子建立四十六ヶ寺の一つとして伝えられ、寺跡より飛鳥時代の瓦片などが出土、寺域は狭く発掘調査によって塔跡・土壇・礎石などの遺構が確認されているとのこと。塔心礎から塑像の菩薩像の首などもみつかっているそうです。 小さな林に囲まれ、静かで鶯の声だけが盛んに響いていました。土壇の周りには黄色い野花が咲き乱れています。 目的の島之庄に着きました。しかし、石舞台古墳の拝観に長い列。その周囲も人と車がごった返し。駐車場の向こう側には足を踏み入れることはできませんでしたし、最近発掘された建物遺構などは埋め戻されたのか、それらしき跡は見つかりませんでした。そこで、石舞台古墳の東側の高台(「→花畑」という道標がありましたが)に上がり、少し離れた所から石舞台古墳の写真を撮ってお茶を濁しました。 ![]() 後になって、古墳の西北、ガイドブックの地図に「島之庄宮跡」と書かれている場所に行ってみましたが、そこもやはり何もなく、一面、レンゲの花が咲き乱れるばかり…。 ![]() 次に、1999年6月に発見された飛鳥京跡苑池遺構は今はどうなっているかと思い、見に行きました。 ![]() 遺構はやっぱり埋め戻されたままらしく、一般公開用に整備や復原もされていないようです。ただ、国指定史跡・名勝として、解説板が立てられていました。場所がわかるだけ、何もないよりましです。(整備や復原には、いろいろな問題があるのでしょう。) それから次は、酒船石遺跡の亀形石造物を見に行きました。八年前、発見されて間もない頃、まだ調査中ながらも現場が一般公開されていて、未整備の石造物を見た覚えがあります。今は周囲の石敷き・石段も整備され、解説付きで公開されていました。(ただし有料。) 酒船石遺跡は『日本書紀』斉明天皇2年の条に記載のある「宮の東の山の石垣」にあたる遺跡で、平成12年に発見されたこの亀形石槽を中心とした導水施設は、周囲を石垣や石敷で閉ざされた空間にあり、水の流れを見て楽しむ構造ではないことから、天皇祭祀にかかわる場所であったと推定されているそうです。→関連史料のページ ![]() 酒船石遺跡の北隣に、明日香民俗資料館と奈良県立万葉文化館があります。 万葉文化館の敷地内に、1998年に富本銭が出土して話題になった飛鳥池工房遺跡があります。ここも八年前に行った時は発掘調査作業中、立入禁止で何も見えませんでしたが、今や発掘調査で確認された遺構が復元的立体的に整備されていました。 現地の解説板によると、飛鳥池工房遺跡は、七世紀後半から八世紀初めにかけての工房跡の遺跡で、たくさんの炉跡や廃棄物の堆積層、建物跡、塀跡、井戸跡、道路跡などの遺構が確認され、また多くの遺物が出土しているとのことです。1998年に発見された富本銭は、日本最古の銅銭とみられています。 写真下左は石組方形池跡の復原遺構です。この人工の池は汚水処理システムの一環として利用されていたと考えられています。 あと行きたいのは甘樫丘。ここは飛鳥の里を一望できる展望台として人気がありますが、ここだって蘇我氏の邸宅のあった遺跡なのです。2005年11月、東麓遺跡から七世紀の建物跡が発見されたニュースが記憶に新しいです。けど遺構は何も見られませんでした。 それでも丘から眺める飛鳥の里の景観は、飛鳥の魅力を十分たたえ、何度も来たいと思わせるのでした。 <写真左>(西側)二上山(後方)と畝傍山 <中央>(北側)耳成山と香具山 <右>(東側)飛鳥寺ほか |
by 飛鳥みわ
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